税務調査は突然やってきます。しかし、税務署もランダムに調査対象を選んでいるわけではありません。税務調査に入られやすい会社はあるのでしょうか?
実は、税務調査に入られやすい会社はあります。売上は伸びているのに利益があまり伸びていない、経費が急に膨らんだ、利益率が業界平均から大きく外れているなど、不自然な動きがあれば疑念の目で見られがちになります。さらには、代表者の過剰な私的流用がうかがえる場合も要注意です。豪遊やSNSでの自慢行為など、富の出所に関する疑問が呼び水となり、企業の不正な課税所得の隠蔽が疑われてしまうこともあるのです。
本記事では、こうした税務調査のリスクが高まりがちな企業の特徴を分かりやすく解説します。
売上は伸びているのに所得が伸びていない会社
売上が伸びたら普通に考えれば利益も増加するはずです。売上が伸びているのに所得(利益)が増加していない場合、原価や経費が過大に計上されて、所得を圧縮している可能性を疑います。
急激に経費が大きくなった会社
ビジネスの態様が変わっていないのに、急激に経費が大きくなったら、過大計上、架空計上を疑います。
粗利率が業界平均よりも低い会社
粗利率が業界平均よりも低い場合は、単純にプロダクトに競争力がなく、他社よりも低いプライシングで販売しているか、あるいは原価を過大に計上している、または売上の計上漏れがあることが考えられます。
営業利益率が業種平均よりも低い会社
営業利益率が業界平均よりも低い場合、販売費及び一般管理費(経費)が過大に計上されているか、架空の経費を計上していることなどを疑います、。
代表者の金遣いが荒い会社
SNSで豪遊していたり、高額商品を自慢してたり、派手な生活をしていることをアピールしていると目を付けられます。税金をごまかして遊興費を捻出していることを疑われたり、会社の経費を流用していることを疑われます。
現金商売の会社
現金商売は売上を除外することが容易です。現金のやり取りが多くある時点で疑われます。
外注費の多い会社
外注費は比較的操作しやすい科目です。外注費が目立って多い場合、利益操作をしている可能性を疑われます。
これらの税務調査に入られやすい項目があっても、実際の申告内容が適正であれば全く問題ありません。調査の中で、適正であることを証明すればいいだけです。胸を張ってエビデンスを提示しましょう。