確定申告の所得がマイナス、つまり赤字である法人は、税務調査に入られにくいのでしょうか?

結論から言うと、赤字黒字関係なく税務調査に入ります

国税調査官の事績は、税務調査前の所得と税務調査後の所得の差額(増差)で評価されます。したがって、調査に入る前が赤字であろうと黒字であろうと、あんまり関係ないのです。

むしろ、不可解な赤字、というのは調査に入られやすいです。行列ができている飲食店なのに、確定申告は赤字で提出していると、「なんであんなに盛況なのに利益が出ていないんだ?」と誰でも不思議に思いますよね。その場合、税務署は、売上を除外していたり、経費を水増ししていたり、ということを想定して税務調査の対象にあげます。

飲食店で行列ができている、というようなわかりやすい状況がなくても、売上が大きく増加しているのに赤字も増加している、など、ちょっとでも税務署が引っかかることがあれば、税務調査の対象にはなりうるわけです。

※スタートアップのビジネスモデルなどは、創業期、成長期に赤字が拡大するのは珍しくないので、赤字が全て怪しい、というわけではないです

というわけで、所得が黒字なのか、赤字なのか、ということは、税務調査にあまり関係ない、ということでした。