株式会社まどりLABOと代表取締役野口さんについて

グローブ税理士事務所(以下―):株式会社まどりLABOの野口さん、まずは自己紹介をお願いします。

野口様(以下野口):東京大学大学院建築学専攻を卒業し、その後、コクヨ株式会社にて設計業務に携わっていました。現在の「まどりLABO」の構想を始めたのは、大学院1年の3月ごろですから、当初は副業としてのスタートです。

―:大学時代から起業を意識されていたのですか?

野口:実はそうでもなくて(笑)。ただ、私は高校や大学でリーダー的な役割を担うことが多く、また「将来の夢がサラリーマンというのは、なんだかしっくりこないな」と思っていました。

働くことを通じて、もっと自分の意思で動けるポジションにいたい──そんな漠然とした思いが背景にあったのかもしれません。

―:「まどりLABO」の構想誕生のきっかけについてお聞かせください。

野口:はい、きっかけは、兄の家づくりを手伝ったことでした。20回以上の打ち合わせや家づくりに関する希望の言語化のむずかしさ、家族間の価値観の違いなど、さまざまな課題に直面しました。

ただ、兄弟だからこそ、かなり細かく意見や要望を聞かせてもらえたとも感じます。一般的な施主さんであれば、担当者に対して同じくらい話すことは難しいかもしれません。だからこそ、「もっとスムーズに、もっと楽しく家づくりができたら」との思いから、間取りの自動生成にチャレンジし始めました。

それから徐々にメンバーが集まり、2025年3月に会社を設立しました。現在は、外部メンバーを含め、10人規模のチームで動いています。

―:ありがとうございます。では、サービスについて教えてください。

野口:弊社のWebサービスは、家を建てたい施主の方が、AIを使って自分で簡単に間取りを作成できるというものです。自動生成される間取りは、最大で18パターン。想定時間は、約3分です。その中から気に入った間取りを選び、建築会社に相見積もりを依頼することができます。

施主の方の利用は無料です。費用は建築会社側からいただくビジネスモデルです。言語化が難しかったり、伝えにくかったりする課題を、“間取りというかたち”にして共有できるようにすることが、私たちのサービスの価値だと考えています。

―:どのようなユーザーが多いですか?

野口:30〜40代の方が中心です。一度建築会社に行ったけれど、提案がしっくり来なかった──という方が「一度自分で考えてみよう」と思って使ってくださるケースを主に対象としています。

―:今後のビジョンについてお聞かせください。

野口:今は関東中心に相見積もり対応をしていますが、今後は全国展開を進めます。また、施主の方向けのBtoCだけでなく、建築会社向けのBtoBにも力を入れていく予定です。

具体的には、土地に対して候補となる間取りを素早く出す「最初の叩き台」を弊社のツールを用いて支援できるようにする予定です。将来的にはリノベーションやファイナンス領域も含めて、“住まいのプラットフォーム”の存在を目指しています。

グローブ税理士事務所との関わり

―:グローブ税理士事務所に依頼したきっかけについて教えてください。

野口:2024年の秋から冬ごろ、知人の展示会に行った際に、紹介いただき、お話したのが最初の出会いです。当時は、まだ具体的に創業に向けて動いている状態ではなく、何をすればいいのかわからない状態でした。

まさに「創業を全般的にサポートしてくれる人って、どこかにいないのかな」と思っていたところでしたから、今振り返ると、とてもいいタイミングだったと思います。

―:代表を務める茅根の第一印象について教えてください。

野口:笑顔が素敵で、やわらかい雰囲気の方だと思いました。経歴についてもいろいろ聞かせていただき、「信頼できそうな方」だなと、直感でビビッときたという感じです。

一応、他の税理士事務所さんにも1回話を聞いたり、相見積もりをとったりしました。ただ、茅根さんの誠実そうな人柄と、親身になって話を聞いてくれそうだと感じた部分が、依頼の決め手になりましたね。

―:グローブ税理士事務所に依頼し、特に良かった、役立ったと感じるサポートはありましたか?

野口:まず、創業前からのサポートは、本当にありがたいと思いました。設立の段取りから法務局への同行まで、すべて丁寧にサポートしてくれて。創業支援って、ここまで伴走してくれるのか!」と驚いたことを覚えています。

税理士というより、創業パートナーという印象ですね。特に創業してから4か月間は、税務の話は1割くらい、残りは資金調達や営業戦略、ピッチ資料のレビューなど、経営にまつわる内容を幅広く相談していました。

―:スタートアップが抱える課題のなかで、グローブ税理士事務所に相談して良かったと思ったことはございますか。

野口:3つあります。1つは、VCさんからの資金調達です。事業計画書の作成やピッチ資料の作成、レビューなど、客観的な立場での指摘に加え、解決策まで相談に乗ってもらえたことは、一番大きなところでした。グローブ税理士事務所と出会っていなかったら、成功していなかったと思います。

2つ目は、融資です。デットによる資金調達に関しても、人の紹介や資料作成、作成した資料の添削など、幅広く相談に乗っていただきました。

3つ目は、人の紹介です。社労士や弁護士など、必要な専門家について、信頼できる方に繋いでもらったり、営業代行の探し方などについて教えてもらったり。自分たちで一から探す必要がなく、信頼できる人を紹介してもらえたことは、本当にありがたかったですね。

―:設立後は、相談内容に変化はございましたか。

野口:設立後も税務の話1割、残り9割ですね。マーケティングの話、営業の話、そして経営的な話など、ほんとうにざっくばらんに相談しています。

具体的な話で言えば、メンバーに株式を何%渡すのか、VCさんからのバリューの妥当性、VCさんの選び方、おすすめの営業方法、展示会で気を付けるポイントなど。相談内容は多岐に渡ります。

―:相談するなかで、特に印象に残っている言葉があればお聞かせください。

野口:特に4月、5月は、経営的な相談を毎日のようにさせていただいていたので、お会いした際に、「茅根さんにこんなに相談していいんですか」と聞いたんです。すると、茅根さんから返ってきたのは「メンバーの1人として考えてくれているように感じるので、とても嬉しいです。どんどん相談してください」との言葉でした。

もう、なんていい人なんだろうと思いましたね。その言葉をいただいてから、ほんとうに気兼ねなく相談させていただいています。

―:税理士事務所との契約は弊社が初めてとのことですが、ギャップなどはございましたか。

野口:2つありました。1つは、今の契約でお願いしている、バックオフィス代行です。請求書や契約書の送付などを依頼しているのですが、こういった業務も頼めるんだというのは、意外かつ嬉しいポイントでした。

2つ目は、距離の近さです。一度、弊社の全体ミーティングにも参加していただいたり、グローブ税理士事務所を訪問させていただいて、一緒にごはんを食べたり。本当に近い距離で接していただいていることに、いい意味でのギャップを感じています。

―:ありがとうございます。これまでサポートを受けた感想をお聞かせいただけますか。

野口:「自分は一人じゃない」と思えることは、とても大きいと感じます。特に設立初期は、毎日何かしらの判断を迫られるものです。そんなときにも「この方向性で良いのだろうか」と相談できる相手がいることは、精神的にとても支えになります。

加えて、茅根さんは“即レス”なんです。たとえば朝9時に相談メールを送ると、9時15分には長文で的確な返信が届きます。私としても、1日の仕事がスムーズに進められるため、とてもありがたいと感じています。

グローブ税理士事務所の強みとスタートアップへのメッセージ

―:野口さんが感じるグローブ税理士事務所の強みは、どのような点でしょうか。

野口:メンバーの1人として相談できるところです。スタートアップにとっては、毎日のように小さな相談事が発生します。ほんとうに些細なことを気兼ねなく相談できる人が1人いるだけで、自分たちが精神的に安定することを実感として深く感じています。

特に、弊社のメンバー全員が、起業未経験者です。同じ大学のバドミントンサークルの先輩や同級生、高校の友人、そして姉。信頼関係があるがゆえに、言葉選びや伝え方には気を遣う必要があり、ビジネスの場面で本音を伝える難しさも痛感しています。

―:グローブ税理士事務所には、そういった人間関係についても相談されていますか?

野口:はい。チームビルディングやモチベーションの上げ方、給与設計、仲間との関係も含めて、相談内容は「経営の悩みごと全部」と言えるかもしれません。たとえば「身体がしんどいけれど、チームメンバーには言いにくい」といったことまで含めて相談できるのは、外部ではあるものの、信頼できるパートナーだと感じているからこそです。

それが、特にスタートアップ経営者におすすめしたい、大きな理由です。

―:ありがとうございます。最後にメッセージをお願いします。

茅根さんは、何も分からないところから一緒に走ってくれるタイプの方です。いろいろな経営者におすすめしたい方ですが、特に起業初心者、スタートアップにとっては、これ以上ないほど心強い存在だと思います。興味があるという方は、茅根さんへの直接の問い合わせはもちろん、私に連絡いただいても構いません。

そして、もしこの記事を見て「一緒にやってみたい」と思ってくださったエンジニアやマーケターの方がいらっしゃれば、ぜひ声をかけてください!まだまだこれから進化する「まどりLABO」を一緒につくっていきましょう!

会社概要

社名   :株式会社まどりLABO
本社所在地:東京都大田区南六郷3-10-16 六郷BASE 250号室
代表取締役:野口雄人
事業内容 :間取りの自動生成で施主と建築会社を繋げる
設立   :2025年3月
HP     :https://madori-labo.com/
X    :@house_plan_pro
instagram:madori_labo_official

資金調達情報

2025年5月にベンチャーキャピタルより1,750万円の資金調達を実施されました。