株式会社OpenHeartとCEO渡邉さんについて
グローブ税理士事務所(以下―)―:株式会社OpenHeart CEO の渡邉さん、まず自己紹介をお願いします。
渡邉様(以下渡邉):学部時代は東京理科大学に在籍していて、当時は量子コンピュータとAIの研究をしていました。その後は大学院に進学し国立情報学研究所にて画像や動画から物体を認識したり、空間中で起きている事象の背後にある法則を発見するAIの研究をしていました。
同時にフリーランスのAI・CGエンジニアとして自動運転やスマート農業といったプロジェクトに携わってきました。
現在は、これまでの研究や業務で培った経験を元にOpenHeartを立ち上げ、空間コンピューティングにAIを応用したサービスを開発しています。
―:サービス内容について、詳しく教えてください。
渡邉:メイン事業は「TAVIO」のサービス開発です。「3Dをもっと身近に」をテーマに掲げ、写真や動画を触れる3Dにすることを目指しています。
例えば、観光地やホテルの場合、写真だけでは実際の大きさや広さがわかりにくいですよね。弊社では撮影するだけで3Dになり、空間としてその世界を記憶できるサービスの開発をしています。1回撮影すると、ドローンで俯瞰しているように眺める、埋め込んだWebページ上で自由に動かすなどの使い方が可能です。
―:かなり幅広いシーンで活用できそうですね。
渡邉:はい、ほかにも製品や集合写真を立体的空間として記録できる想定です。また、弊社は、思い出などの日常生活への応用、さらに地球全体を丸ごと空間として記録するサービスを目指しています。
―:スタートアップを選択したきっかけがあれば教えてください。
渡邉:私自身は、幼少期から高校生まで新潟県新発田市で過ごしていました。地方のため、学びの場は少なかったですね。ただ、幼少期から家にパソコンだけはありました。パソコンを使って、世界のことをどんどん知ることが楽しかったです。WikipediaやGoogle Map、Google Earthをずっと見ていた時期もあります。
ただ、インターネットは、世界を知るためには便利ですが、一定の地点から動けない、気になるものがあっても検索できないなど、もどかしさもありました。だからこそ、Google Mapよりもいろいろなことができる、空間全部を移動できる、そんなものをつくれたら、幼少期の自分に対しても自慢できるんじゃないかなと。自分の源泉にある思いです。
―:ロゴにはハートマークも入っていますが、社名の由来についてお聞かせください。
渡邉:私自身がADHDということもあり、事務作業も含め、社会生活においては苦手なことが多いです。創業メンバーのなかにも、社会で生きづらさを感じている人がいます。ただ、私は今、CEOとして事業ができているからこそ、「本当に生きづらい人が、生きやすい世界をつくりたい」との思いがあります。
今のテクノロジーは、ものごとを便利にするために使われていますよね。その結果、世界は良くなっていると思います。ただ、本当に困っている人のために、何かがあるのかというと、そうではないな、と。
また弊社には、世界をパラダイムシフトさせるようなテクノロジーをつくっている自負と責任があります。世界一のテクノロジーを目指すためにガンガン推し進める一方、「世界一になる以上は、優しい世界をつくる」の軸がブレないように、戒めの意味も込めて、社名を決めました。
OpenHeart社の目標とビジョン
―:ありがとうございます。直近の目標についても、ぜひお聞かせください。
渡邉:弊社のサービスには、Webページに埋め込める側面があります。旅行代理店のWebサイトやファッションサイトに3Dコンテンツが埋め込まれて、一般ユーザーの方が、スマホの画面を指先で触って動かしている、そして街中で撮影する人の姿が増えていく、そんな世界観をこの1年で実現したいです。
―:ワクワクしますね。その先には、どのようなビジョンを描かれていますか。
渡邉:私自身、近い将来にAIは、「身につけるもの」になると思っています。例を挙げるなら、iPhoneのSiriのような装着型のイメージですね。日常データを記録・解析・検索できるようになり、日常生活の中でAIが生きる未来です。
インターネットの中だけであれば、文字データ・画像データ・動画データだけ扱っていればよかったのですが、日常生活であれば、立体や空間を扱う必要があります。
我々は空間コンピューティング、空間を計算する会社でありながら、AIの会社でもあります。両方を組み合わせたうえで、将来的には、パソコンやスマホ、VRゴーグル、身に着けられるAIデバイスなどの次世代新型のデバイステクノロジーなど、すべてに対してのプラットフォームを目指して取り組んでいます。
グローブ税理士事務所との関わり
―:グローブ税理事務所に依頼したきっかけについて教えてください。
渡邉:私自身、ビジネス畑の人ではありません。起業にあたり、事業計画や戦略など、ファイナンス面を含めてアドバイスをいただけるような人を探していました。
また、国立情報学研究所と一橋大学のMBAは、同じビルに入居しています。MBAの人と仲良くなったことで、グローブ税理士事務所を紹介してもらいました。
―:代表を務める茅根の第一印象について教えてください。
渡邉:第1印象は、とにかく賢くて頭のいい人です。知り合った当初、私は締切が2日後に迫る書類に、手がつけられていない状態でした。初対面でしたが茅根さんに「助けてください」とお願いしたところ、想像を超える速さで資料をつくってくださり、とんでもなく仕事ができる人だなと。茅根さんのこれまでの経歴やMBA修了という実績もあるので、そんなに気軽に頼らせてもらっても良いのか…という心配も若干ありました笑
―:その後、最初の印象から変化はあったのでしょうか。
渡邉:いろいろ話すなかで、とてもいい人だなと思いました。これまでに私が会った人のなかでも、優しさレベルがトップクラスに入るくらいのいい人。人間的に、とても好きです。
仕事のスキルに関しての信頼はもちろん、人間性における信頼もあります。私よりも少し年上ということもあり、頼れるお兄さん的な存在です。弊社の顧問税理士ではありますが、私としては、弊社の創業メンバー、大切な1人のメンバーと認識しています。
―:スタートアップが抱える課題のなかで、グローブ税理事務所に相談して良かったと思ったことはございますか。
渡邉:いろいろとお世話になっていますが、スタートアップが抱える課題のなかでも、多くを占めるのが資金調達です。私にとっても初めての起業であり、弊社のサービスに対して必要な資金や人材など、まったく見当がつきません。
茅根さんからは、事業をやるにあたり、どれくらいの資金調達が必要か、また、VCにどれくらい株を放出してもいいのかなど、いろいろなアドバイスをいただきました。
―:アドバイスを受け、現状はいかがですか。
渡邉:資金調達は、ほぼ内定の状態です。茅根さんに相談していなければ、きっと出資まで進められなかったでしょう。スタートアップの課題のひとつ、資金調達に対するアドバイスは、本当に感謝しています。
―:ありがとうございます。他にも相談して良かったといったエピソードがあれば教えてください。
渡邉:大きく分けるとソフトのメンタル面と、会社の事業面の2つです。創業当時からのメンバーが辞めたり、トラブルが起きたりしたときに、弱音を吐いたことがあります。そのときも、茅根さんはまず話を聞き、そのうえで具体的なアドバイスをしてくれました。
私は経営者という立場です。どれだけ一緒にやってきた仲間でも、他の人に対して示しがつかなくなるような判断はしてはいけないといったアドバイスも参考になりました。
―:事業面ではどのような相談をされましたか。
渡邉:事業面に関しても言葉で言い尽くせないぐらいですが、法人登記や定款作成など会社設立の周辺なども、かなり助けていただきました。茅根さん自身が経営者でもあるため、同じ目線でお話しできる点も助かります。
―:いろいろと話をするなかで、印象に残っている言葉があれば、ぜひ教えてください。
渡邉:頻繁に言ってくださっている言葉になりますが「最初に知り合ったスタートアップの人が渡邉さんでよかった」です。実際、弊社のサービスは、事業者の方への需要が高いです。そのため、玉石混合で多方面からさまざまなお話をいただきます。
常に思うのは、茅根さんに対してカッコ悪いことや恥ずかしいことはできないという思いです。私の行動指針にもなっています。
グローブ税理士事務所の強みとスタートアップへのメッセージ
―:渡邉さんが感じるグローブ税理士事務所の強みは、どのような点でしょうか。
渡邉:大きく分けて3つあります。代表の茅根さんの人柄と、仕事の迅速さ、スタートアップとスタートアップ経営者に対する理解、寄り添いです。実際、茅根さんにとっても、アイディアのゼロベースから資金調達までのフェーズを進めるなかで、経験値がさらに増えたと感じてもらえていたら嬉しいです。
―:グローブ税理士事務所はスタートアップに特化していますが、他のスタートアップにもおすすめしたいと思われますか。
渡邉:はい、すでに「すごくいい税理士さんがいるので、何か困ったら紹介しますよ」と、自分から周囲にPRしています。すでにグローブ税理士事務所の営業マン状態です。
―:ありがとうございます。どのような点が特におすすめですか。
渡邉:私を含めたスタートアップの人が、まず困るのは、知識がなくてわからなさすぎるところだと思います。ただ、アドバイザリーの方の人柄が良くなければ、コミュニケーションに齟齬が出てしまいますよね。
スタートアップの人は、何もわからなくて困っている。だから相談したい。相談した人が、人柄も良く、スタートアップに対して十分な理解と知識がある。この3つがつながっていることが重要であり、グローブ税理事務所はこの要件を十分に満たしてくれています。
弊社の場合、コアに依頼している部分は、税理や税務業務、バックオフィスの部分ですが、ファイナンス面をはじめ、他の部分もサポートいただいています。例えば、利用規約を作るために弁護士さんをご紹介いただいたり、先ほどもお伝えしたように資金調達に関するアドバイスをいただいたりといった形です。
―:バックオフィス部分を始め、幅広くサポートできることを嬉しく思っております。
渡邉:茅根さんは「経営者やコアメンバーは、事務作業などに時間を使うべきではない。自分たちの仕事に対して、価値を発揮してほしい」と、言ってくれます。実際、事務作業をお任せすることで、自分たちにしかできない価値の発揮に対して注力できています。
茅根さんが頻繁に言うってことは、心の底からそう思っていて、かつ彼自身のモットーにしているんじゃないでしょうか。
―:まさにそのとおりだと思います。
渡邉:そしてもうひとつ、グローブ税理士事務所のロゴには、Jカーブが描かれていますよね。スタートアップは、事業開始の数年間はどうしても売上が落ちます。ただ、急成長しているスタートアップにとっては、理想的なカーブであり、成長曲線です。
茅根さんには「関わったスタートアップが、Jカーブを描けるように」との思いがあると感じています。だからこそ、弊社も、お客さん第一号として、彼のJカーブ第1号になれたらと。そして、続いてJカーブを描くようなスタートアップが出てきたらいいなと思います。
―:ありがとうございます。最後にメッセージをお願いします。
「世界を変えたい」「グローバルに活動したい」「日本発のビジネスを目指している」といったビジョンを描きつつも、今は大変と困っているスタートアップの方は、本当に一度、グローブ税理士事務所に問い合わせてほしいです。
そして、弊社としても、今、仲間を探しています。何か一緒にできそうだと思ったら、ぜひ、私または茅根さんへの連絡をお願いします!
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